2026/01/06 New
<「科学の天空に輝く星」の閉鎖危機>
2026年になりました。本年もよろしくお願いします。JSA-Climate ACTは、今年が良い年になるように地球温暖化防止活動に関する情報発信をしてまいります。
しかし、年が明けてすぐ(2日)に良くない、ショッキングな毎日新聞の記事を目にしました。プリンストンの米海洋大気局 (NOAA)の地球流体力学研究所(GFDL)が閉鎖の危機にあるという記事でした。1960年代後半に渡米した真鍋叔郎さん(2021年ノーベル物理学賞受賞。94才)が、現在のようなコンピューターがない時代に疑似的な地球を再現する計算プログラムを作り温暖化研究を始めた場所です。
実は筆者は1970年代の後半にプリンストン大学の博士研究員としてプリンストン市に2年間滞在しましたが、たまたま最初の住居のお向かいに住んでいたのが真鍋さん家族でした。真鍋さんの奥様に食事に呼ばれたりして、その時40歳代の真鍋さんと直接話す機会がありました。筆者は専門が違うので真鍋さんがどのような方かは存じ上げていませんでしたが、「佐藤さん、これからは二酸化炭素が重要になるよ」という話を伺ったことをはっきりと覚えています。その時はその意味がよくわからなかったのですが、1980年代後半に地球温暖化が問題になり、真鍋さんがおっしゃっていたことの意味が理解できました。
先駆的役割を果たしたGFDLをなくそうとしているのがトランプ。トランプ一派は地球温暖化の原因は二酸化炭素ではないと非科学的誤情報を流しており、真鍋さんをはじめとしたGFDLのメンバーが邪魔なのでしょう。2026会計年度の予算案に気候関係の研究機関の予算を一切計上しなかったとのことです。ただし、連邦議会はこの予算案を認めず、ほぼ前年並みの予算規模を確保した修正案を審議しているとのことなので、まだGFDLの閉鎖が決まったわけではありません。GFDLは「科学の天空でひときわ明るく輝く星」であり、世界中の卓越した気象科学者たちを引き寄せる「磁力」の役割を果たしたといわれているそうです。閉鎖にならないことを心から祈っています。
(ホームページ管理者:佐藤)
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