総合学術研究集会

第25回総合学術研究集会  2024年11月23日(土)~12月8日(日)
 日本科学者会議 第25回総合学術研究集会(大阪・オンライン開催)に参加。JSA-ACTが設置したB2分科会(11月30日)にて8名の会員が発表。また、B1分科会にて河野委員長が発表。以下はB2分科会の概要報告。

<気候危機回避,日本の脱炭素対策を巡って>
 2024年11月30日に第25回総合学術研究集会B2分科会「気候危機に立ち向かう-自然エネルギーと省エネの社会に向けて」が開催され,10件の報告,そのうち分科会を企画した「中長期気候目標研究委員会」からは8件の報告が行われた.
 まず,気候変動の進行による北極の海氷面積縮小,南極西部氷床の減少などが発生していること,海流の熱塩循環停止の可能性,日本への悪影響(集中豪雨の増加など)が報告された.生態系の水の分離圧に注目し,進化の過程で生物が獲得した生息適温度域が気温上昇によって影響を受けるとの報告もあった.
 2050年までの日本の脱炭素対策を試算し,既存技術・改良技術による省エネ・再エネ対策でエネルギー起源CO2排出量を2030年に2013年比70%削減,2035年に80%削減が可能であることを示す報告があった.さらに,我が国各電力エリアの1時間ごとの電力需給状況を解析し,2030 年までに石炭火力と原子力発電を廃止し,再エネ電力比率60%の達成が可能であるとの報告があった.
 輸送部門の脱炭素化に向けた電気自動車の充電タイミング(昼間の方が夜間と比べてCO2排出係数が小さい)の報告や石油化学工業のCO2循環利用の現状や課題,カーボンリサイクルの報告も行われた.
 近畿地方の地域の再エネ普及について,水路を利用した小水力発電の報告と,奈良県の乱開発型のメガソーラー計画について報告があった.地域外事業者の大型風力発電計画に対し,住民の地元出資申し入れの報告があった.福祉施設,民間保育園や幼稚園への市民共同太陽光発電所と地域課題解決の関連が報告された.       (歌川)

第24回総合学術研究集会 2022年11月19日~12月11日
 日本科学者会議 第24回総合学術研究集会(大阪・オンライン開催)に参加。B1分科会にて発表。(後藤、歌川、河野、佐藤)

第23回総合学術研究集会 2020年12月4日~6日
 日本科学者会議 第23回総合学術研究集会(東京・オンライン開催)に参加。D1分科会にて発表。(河野、後藤、歌川、佐川)